マカはどうやって成長する?

マカという野菜はどのように成長すると思いますか?
標高4000mの厳しい環境で育つために、マカはこのように育ちます。

マカの栽培地

ヤマノのマカは原産国であるペルーのフニン県にある標高4000mを超える高地で栽培されます。近年の世界的なスーパーフードブームもあり、マカの需要が高まったことで、標高が低い土地やまったく別の場所で栽培をされることも多くなりました。しかし、フニンブランドといわれる高品質なマカはこの「過酷な4000mの高地環境」がとても大事なのです。

栽培地のあるフニンはペルーの首都・リマから車で6時間。車で6時間といっても栽培地へ行く途中には標高5000mを超える峠を越えていきます。酸素は薄く、低地に住む人間だと少し歩くだけでも息が切れ、頭がガンガンして意識も集中することができない状況です。そのような高地へ車で行くのに大事なことは、やはりドライバーが高山病にならないことですね。余談ですが、以前ヤマノの現地スタッフがカメラマンを栽培地へ連れて行ったことがありますが、慣れない高地でカメラマンも絶不調となり、撮影が大変だった経験があります。

栽培地ではハウス栽培のように温度管理が人の手ではできない環境なので、天候に日々左右されながら手間暇をかけてマカは栽培されます。

マカの種まき

マカの種まきは乾季である9月から12月に行われるため、おおよそ5か月前から土地の準備に入ります。まずは、種まきの前にはマカ畑にトラクターを入れて土を均一に耕す作業があります。トラクターでひっくり返した土を砕いて土を柔らかくすることで、その土地に生えていた牧草やイチュと呼ばれる草や根や家畜の糞などの有機物が地中で分解されていき、有機肥料とするためです。

そして5か月後、柔らかく耕された土地にマカの種をまきます。
種まきといっても1つ1つを土に植えていくのではなく、マカの種は風にのって飛んでいくほど小さくて軽いので、土に軽く振りかけるようにまいていきます。風を計算しながら均等にまかなければならないので、とても繊細な技量が必要です。
また、標高4000m以上の土地での種まきは体力勝負でもあります。高山病にもなる危険性もあるため、ヤマノの日本人スタッフは酸素ボンベを準備して作業をしていますが、そこで走ったりする現地の方々の人間離れした体力には驚きます。

マカの成長(1か月~2か月)

マカの種が発芽すると、栽培地は緑の絨毯のようになります。地中深くに伸びる根とともに葉が広く伸びていくのがマカの生育の第一段階ですが、地中に深く伸びた根は丈夫になり、土壌の栄養分を吸収して、塊茎が育つ次の段階に入ります。

完全に自然の環境で育っているため、天候によって成長は左右されますが、時には雑草の成長が早い時もあります。マカが大きくなっていれば、マカが土の栄養を吸い取るのですが、この時期に雑草が生えてしまうとマカの成長の妨げにもなってしまいます。栄養をしっかりマカに吸収させるには、雑草を抜く作業も必要です。マカを傷つけないように雑草抜きも全て手作業で行います。

マカの成長3か月~5か月

このころの栽培地の気候は雨季で、自然の雨で順調に成長したマカは3ヶ月経つとどんどん葉を伸ばしていきます。葉が伸びるごとに塊茎が太くなっていきます。栄養分をしっかり土から吸収してマカは強くなり、多くのたんぱく質を作り塊茎内に蓄えていきます。

普通、植物は上に伸びて成長をするものですが、マカは葉を横に伸ばしていきます。これはこの土地がとても風が強いことを意味しています。葉が地を這うように伸びることがこの環境で生きるために必要だからです。

マカの成長6か月~9ヵ月

マカは6か月目になると最終生育期に入ります。塊茎もどんどん太くなっていきます。土地や天候によってマカの大きさも変わってきますが、この時期にしっかりと葉が大きく円形に広がり、その中心の地中でマカが育ちます。この時期は栽培地では乾季にあたり、恵みの雨が多すぎるとその後の成長にも大きく響いてきてしまいます。最近では地球温暖化の影響がこのようなアンデスの地にもあり、雨が降らずに種が発芽できなかったり、逆に雨が多すぎてマカが駄目になったりと、異常気象も起こっています。
ほんとうにマカの栽培は簡単ではありません。

この土地で育ったマカが大変高い評価を受ける理由は、標高や強い紫外線、そして強い風、少ない酸素に加えて「1日の寒暖差」があります。高原にある畑の1日の気温差はなんと30度。早朝のマカには霜がつくほどの氷点下の外気温、そして数時間後には20度を超えるという大きな寒暖差は、マカにとって大きなストレスになります。このストレスに耐える成分がマカの栄養成分にも大きく関係しており、過酷な環境でストレスを与えられて育つマカほど栄養豊富なマカになるといっても過言ではありません。
低地で育ったマカは大きなマカが育ちますが、質量が軽いのに比べてフニン産のマカは小ぶりでも質量がしっかりあります。

マカの収穫から乾燥


いよいよ収穫されると生のマカを広い土地に運び、一面に広げて天日乾燥をされます。マカが良く日光にあたるように、1日に何度もマカをひっくり返しながら乾燥させていきます。
やがて葉が枯れてふるい落とされ、塊茎部分だけの本格乾燥となります。時間をかけてじっくりと天日乾燥をしていきます。天日乾燥は手間暇がかかるため、機械乾燥で短時間に乾燥されたマカも市場に流通していますが、本物のマカの効果を引き出すには天日乾燥の工程を削ることはできません。

しっかり乾燥したマカは倉庫に保管され、サプリメントになる日を待つことになります。

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