世の中にたくさんマカ商品はありますが、いったい何が違うのか?
そう疑問に思う事はありませんか?今では原産国であるペルー以外でも栽培されていますが、マカという野菜は栽培環境が大変重要な薬用植物であることをご存知でしょうか?
マカは育つ環境によって薬用植物と食用野菜とに分かれる
マカは栽培環境でその有効成分の含有に大きく差が出る野菜です。育つ環境が違うと、ハーブとしては全く別物に育ちます。
例えば、ビニールハウス栽培など育ちやすい環境で栽培したマカは残念ながらマカであってマカでは無いとも言えます。ただの食用野菜です。
「薬用植物」とは人や動物に対して何らかの薬効がある植物を指します。
マカは薬用植物であり、最近ではスーパーフードとしても欧米でも日本国内で人気を得ています。そんな世界的にも評価が高いマカですが、評価が高いのはそれだけマカの効果に期待が持てる植物だからこそです。
しかし近年、世界の需要が高くなるにつれて、マカは原産地以外の地域での栽培も多くなされるようになり、さらに化学肥料などを使い大量生産化された原料が世に出回るようになりました。
このような状況ではマカ本来の力があるかどうかは関係なく、マカ原料というだけで商社が買い集め、海外へ輸出し、各国のサプリメント製造会社がその原料を買い、商品製造を依頼した会社が消費者に販売をしています。
薬用植物としてのマカの違い
薬用植物と言われるペルーのマカはまず有効成分の種類や量に違いがあります。
実にペルーのマカは日本のマカに比較して約2倍の二次代謝産物を含有しています。
中国産のマカ
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日本産のマカ
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ペルー産のマカ
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種類
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14
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13
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28
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総量(mg)
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100
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167
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208
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※すべての検体はマカ(約5g)をビーカーに入れデシケーターで24時間乾燥後、マカ(1g)のメタノール抽出により有機化合物全般の抽出を実施しHPLCで分析。分析には株式会社ヤマノのマカを使用<中村学園大学調べ>
それは育つ土地の力や苛酷な環境の違い大きく異なるのは当然ですが、収穫後のマカを乾燥する方法でもこれらの成分量には大きく差がでます。
収穫したマカは乾燥して保存をされますが、昔ながらの天日干しと乾燥機械を用いた乾燥があります。天日干しは約2か月かかりとても手間暇がかかりますが、乾燥機械を使うと数時間で乾燥させることが出来、作業効率も高いです。
日本では、マカの有効成分としてグルコシノレートという成分の含有量が重要とネット上では言われていますが、実は生のマカを機械で乾燥させるとグルコシノレートの量が4倍以上になることがわかっています。
そう聞くと機械乾燥がいいのか?と思いますよね。
そもそもグルコシノレートはダイコンやワサビといったアブラナ科の野菜にある辛味成分であることをご存知でしょうか。
ご理解頂きたいのは、グルコシノレートの含有量だけがマカの効能を決めるものではないのです。マカの効能は二次代謝産物の量や種類に正比例しているとの説が専門家の主流です。そしてこの二次代謝産物の量や種類を多く持つためには、じっくり天日乾燥をすることも大切な過程なのです。
マカという植物はひとつの成分が特化して優れているというのではなく、多様な含有成分がそれぞれに働き合って素晴らしい効果を生み出しているのではと言われています。
本物のマカは苛酷な原産地で育つ
日本の裏側にある南米ペルー、アンデス山脈が連なる標高4000mの高原にマカの故郷があります。
マカの原産地はペルーなのです。
ペルー産のマカはインカの時代から4000mの高地で品種改良もされずに脈々と受け継がれてきた本物のマカですので、大変良質です。しかし、ペルー産の全てのマカが良質なのか?というと、実は違うのです。
ペルーには、世界に存在する気候の約80%の350種類もの気候があるといわれるほど、様々な環境があります。その全てがマカに適した栽培地なのではなく、ごくわずかな限られた土地のみがマカの栽培に適しており、その土地で育ったものが≪本物のマカ≫と言えます。
その土地こそが、標高4,000m以上の高地にあるJunin(フニン)のボンボン高原なのです。
これは、ペルー政府も原産地呼称を認めているほど特別なマカであり、フニンブランドとして世界で高値で流通されるほどの価値があり、ペルー国が特別と認めているマカは原産地マカのみなのです。
つまり、この土地(フニン地域)で作られたマカは、マカ本来の力を持つことができるのです。標高の低い土地や他の土地ではまったく栽培環境が違うので、同じマカは出来ません。
フニン産マカブランドの注意点
原産地である「フニン産マカ」の品質は世界でも高く評価されています。いわばフニン産のマカはその効能の高さから特別なブランド力があります。
当然、世界中のバイヤーは「フニン産」を求めて買い付けにやってきます。日本の商社も同じです。しかし、先でも書きましたが近年のマカ栽培ブームではフニン以外での栽培も広がっています。
あまり知られていないのですが、同じフニン産のマカでも良いマカもあればそうでないものもあります。フニン産といえど価格の差は驚くほど大きく、安いマカばかりを集めて販売している業者もあるほどです。
さらにフニン以外で育ったマカを持ちこみ、いっしょに加工してしまえばもうどこのマカかはわかりません。
野菜クズのようなマカも、低地で育ち成分がスカスカなマカも、すべてが入りまじったマカパウダーに加工されてしまうと、さすがに原料の出所までわからなくなります。
多くのバイヤーが「フニン産マカ」としてそれらを買い付け、各会社へ原料の卸販売をしています。そしてその原料を使ったサプリが世にでているのも現実です。
消費者としては原料の善し悪しまで把握することはなかなか難しいものです。容易に誰でもサプリメントを製造できる日本だからこそ、しっかり薬用植物としてのマカにこだわりをもっているサプリメント会社を選択することが重要です。