ほとんどの人が毎日入っているお風呂ですが、お風呂にはさまざまなプラスの効果があるといわれています。入浴で得られる効果としては、以下のようなものが挙げられます。
・筋肉や関節の緊張をほぐす「リラックス効果」
・適度な水圧・水流による「マッサージ効果」
・体が温まることによる「血流改善」
・新陳代謝が促されることによる「美容効果」
お風呂に入ると心が落ち着いて、安心した気持ちになりますよね。お風呂にはリラックス効果があるといわれ、温かいお湯につかることで、体の緊張をほぐしてくれるだけではなく、全身の血の巡りが良くなり、汗をかくことで新陳代謝も活発になります。
また、お風呂の温度はだいたい40℃を境として「ぬるめ」「熱め」に分かれます。ぬるめのお湯につかると、副交感神経系が働き、よりリラックスした気分になり、熱めのお湯の場合は交感神経が刺激され、体は「活動モード」に切り替わるようになっています。温度が少し違うだけなのに、リラックスしたり、シャキッと目覚めたりするなど、効果が変わるというのは意外ですね。
女性の健康に効果的な入浴方法を知ろう!
お風呂の効果を知ったところで、次はより効果的なお風呂の入り方を学んでみましょう。せっかくお風呂に入るのであれば、より効果的な方法でしっかりリラックスしたいですよね。お風呂に入る時間によっても、入浴方法に違いがあります。
■朝の入浴方法
朝にお風呂に入る場合は、1日の活動をより良いものにしてくれる「目覚めの朝シャワー」がおすすめです。朝が苦手、目覚めが悪いという人は、ぜひ実践してみてください。人間は寝ているあいだに1リットルもの汗をかくといわれています。朝にシャワーを浴びて、汚れや皮脂をすっきり洗い流し、体臭も予防しましょう。
・集めの温度設定にする
41℃程度の、少し熱めのシャワーを浴びるようにしましょう。交感神経と副交感神経の切り替えが行われ、一気に体が活動モードになります。なお、朝シャワーには最高血圧の増加効果があるともいわれています。血圧が高めの人や心臓疾患がある人は、一度医師に相談してから実践するようにしてください。
・シャワーの水圧を強めにする
強めのシャワーを浴びることで、目覚めの効果がさらに高まります。全身が刺激されることで爽快感を得ることができ、疲労回復の効果も!
・最後に冷水を浴びる
うなじから背中にかけて目覚めを促すツボがあるといわれています。シャワーの最後に、これらの部分に冷水をかけましょう。眼精疲労を感じている場合は、まぶたにも優しく冷水をあててください。
・皮脂や老廃物の多い箇所にしっかりとシャワーをあてる
額や胸、背中のような皮脂の多い部分や、足の裏、脇の下のような汗腺が多く老廃物の溜まる部分には、しっかりとシャワーをあてて汚れを落とします。しかし、洗いすぎて肌を傷付けてしまうこともありますので、前夜の入浴でしっかり洗っている場合は石鹸を使わず、シャワーで流すだけでも十分です。
■夜の入浴方法
夜の入浴には眠りの質を高める効果や美容効果が期待できます。これらの効果をより高めるような方法を覚えましょう。
・お湯の温度はぬるめにする
副交感神経が刺激されるように、温度は38℃くらいのぬるめに設定しましょう。体温より2℃ほど高めのお湯に長くつかると副交感神経が活性化され、血中のリンパ球も増えて免疫力が高まります。
・30分は湯船につかる
じっくりと体を温めるために、30分は湯船につかります。長くつかることで体の緊張がほぐれ、心身ともにリラックスできるでしょう。また、しっかり汗をかくことで老廃物が体外に排出され、美肌効果も期待できます。
・半身浴と全身浴を組み合わせる
全身しっかりと湯船につかるのは、実は体に負担をかけてしまうことでもあります。全身浴(肩までつかる)は、10分以内にとどめるようにしましょう。また、半身浴の場合は、体が冷えないように肩にタオルなどをかけます。さらに、浮力を感じてリラックスしたい場合は、寝浴もおすすめです。浴槽の中に椅子を入れて水位を調節すると、半身浴と寝浴を交互に行うことが可能です。
・湯船の中でエクササイズやマッサージを行う
疲労回復やダイエットにおすすめなのが、湯船の中でエクササイズやマッサージを行うことです。体が温まった状態のときは基礎代謝量のアップにつながりますし、むくみの解消にも効果的です。浮力があるため、関節や筋肉へのダメージも少なくなるといわれています。
エクササイズは、簡単なバタ足程度でも十分な効果が期待できます。また、マッサージやストレッチは、リンパを意識しながら行うと老廃物の排出が促されるのでより効果的です。
・入浴後1時間以内に布団へ入る
副交感神経が優位に立った状態で布団に入れば、快適に眠りにつくことができます。寝る1時間前を目安にお風呂に入り、お風呂から出たら30分~1時間以内には眠りにつくようにしましょう。
・生理中、体調が優れないのであればシャワーや足湯にする
生理中は体を温めることで痛みが和らぎ、ストレス軽減にもつながります。できれば、しっかりと湯船につかったほうが良いでしょう。ただし、出血量が多かったり頭痛があったりする場合は無理に入浴せず、シャワーや足湯で済ませても大丈夫です。特に頭痛は、急激な血管の拡張が関係していることがあります。体を温めるとさらに血管が拡張し、頭痛が悪化してしまう可能性もあるためご注意ください。
お風呂アイテムでさらに入浴効果アップ!
お風呂の中で使えるリラックスアイテムや美容アイテムで、入浴効果のアップを図りましょう。入浴剤やアロマオイルを入れて香りを楽しんだり、雑誌や本を読んだり音楽を聴いたりして、楽しい入浴時間を過ごすのがおすすめです。
・アロマオイル
アロマオイルは使用するアロマによって効果が変わります。ぐっすり眠りたいときはラベンダーやカモミール、ゼラニウムがおすすめです。体の芯から温まりたいのであれば、ローズマリーやスイートマジョラム、リフレッシュしたいときはグレープフルーツやオレンジ・スイート、ジュニパーベリーを使用しましょう。なお、肌への刺激が強いシナモンリーフやジンジャーなどは、アロマバスに不向きなので避けるようにしてください。
・美容マスクやパック
入浴中は毛穴が開いているため、美容マスクやパックを利用することもおすすめです。顔を洗ったあと、水気を軽く拭き取ってから使用するようにしましょう。
・防音スピーカーやブックスタンド
お風呂につかりながら音楽鑑賞をするなら、防音スピーカーを利用すると良いでしょう。好きな音楽を聴きながら入浴することで、リラックス効果が高まります。時間を有効活用するために本や雑誌を読む場合は、腕が疲れないようにブックスタンドを使うようにしてください。